編集が、ノンリニア編集システム/ソフトウェアで行われることがほぼ主流となってきてファイルベース化が進んでいることもあり、編集作業と編集素材ファイル群の管理の効率化のひとつとして、放送局・ポスプロ・CATVの映像編集では、先ず事業者様毎の中規模高速ファイル共有システムの導入、運用が進められてきています。
三友では、お客様のご要望ご予算などによって異なる編集機材システムとシステム構成、ワークフローに応じた高速ファイル共有システムのご提案をさせていただいています。 中でも殆どを占めるNASに於いては、4K等の高解像度大容量ファイルをストレス無く転送できる高速性と導入設定の簡潔性とリーズナブルな導入運用予算とを兼ね備えた機材システムをとの多くのご要望にお応えして、オリジナルブランドの高速大容量NAS“MediaBucket“をリリース致しました。
この三友“MediaBucket”がNASのラインナップに加わることで、お客様へのファイル共有機材システムの選択肢が大幅に広がっています。
イーサーネットに接続されたコンピュータデバイスを内蔵したストレージシステムです。 Gbit EtherNetから10Gbit EtherNetなど高速イーサーネットの普及によるファイル転送の高速化と、ネットワーク上の各(PCやサーバなどの)コンピュータノードからのファイル共有がファイル共有ソフトウェア無しで運用できる導入運用コストの大幅な相違から、高速ファイル共有システムの大半を占めるようになりました。
各(サーバやPCなどの)コンピュータノードに従属したストレージシステム同士をファイバーチャンネルやIPなどで相互に接続し、ファイル共有ソフトウェアなどを用いて、ファイル共有を実現したストレージシステムです。
以前はNASに比べて圧倒的な高速性がありましたが、現状では速度差はあまり目立たなくなりました。 導入運用コストは低くないものの、各コンピュータノード間のシステムソフトウェアが統一されて障害頻度が低く、万一障害が発生した場合でも障害原因を特定し易く、より安定した運用が求められる場合などに採用されています。
ベースバンドによる撮影・編集制作・納品・送出が主流だった頃はすべてVTRとビデオテープによる運用であったため、放送局・ポスプロ・CATVなどの各事業者に於ける“アーカイブ”と言えば、ビデオテープの棚管理のことでした。
しかし、これらの各事業者間での差はあるもののファイルベース化の進行とD2やD3、βCAMやDigitalβCAMやDVCPRO、そしてHDCAMに至るまで放送業務用VTRの製造販売終了に伴って、特にここ10年程で“アーカイブ”のファイルベース化が加速してきています。
ビデオテープに代わるこれらのファイルのアーカイブ先のリムーバブルデバイスとして、複数の装置メーカーと複数のメディアメーカーが対応装置、メディアを開発製造販売しているLTO (最新版は第7世代)などのデータカートリッジテープか、Sonyが開発製造販売しているODA (Optical Disk Archive、最新版は第2世代)の光ディスク(Blu-Rayの進化形)など、大きくこれら2つの系統の4社以上の装置メーカーと3社以上のメディアメーカーの製品が存在して数年毎に世代更新が繰り返されています。
これらの状況により、三友は、特定のメーカー/ベンダーに拘わらない姿勢であることもあり、放送局・ポスプロ・CATVなどの各事業者のお客様それぞれのご状況ご要望ご予算などに沿い、メディアファイル管理データベースソフトウェアMAMとの連携や、アーカイブの特徴として現時点だけでなく将来の手間やコスト、リスクを考慮した最良のシステム構成のご提案が可能です。