4K、8K撮影から3D撮影まで幅広いフィールドで活躍し、作品そのものを撮影技術でコーディネートしていくスタイルに定評のある極楽映像社。今回導入したPanasonic 「VARICAM35」について代表取締役兼カメラマンの野澤啓氏にお話しを伺った。
とにかく普通に使える4Kカメラが欲しかったと言うのがありました。当社はCM撮影がメインですが、ライブ収録、展示映像、インタビュー撮影、また特撮物など撮影スタイルが多種多様です。撮影にはPMW-F55やEPIC DRAGON、AJ-HPX2700をメインで使用しています。当然の事ですがそれぞれの現場に最適なカメラをチョイスし運用していますが、マルチユースで高いパフォーマンスを出せるカメラの必要性も同時に感じていました。そんな時に発表されたのがVARICAM35でした。4KからHDそしてハイスピード撮影でも高い実力を発揮し、安定して運用できるという点が導入を決めた大きな理由です。
最初に使用したのは、小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げを4K生中継及びドーム用コンテンツとして収録するという企画でした。夜間にロケットが発射台まで移動する場面の撮影があったのですが、VARICAM35の特徴である「デュアルネイティブISO」で感度ISO5000にして撮影し、非常にノイズの少ないクリアな映像を撮る事ができました。こういった離島などの環境や予算を考慮しながら機材を絞らなければならない実状の中で、色々な撮影条件を1台でクリアにできたのには非常に助かりました。
特撮ヒーローものでは、通常の撮影はHD、合成部分では4Kといった具合にクオリティを保ちつつ効率的に運用できています。また「デュアルレコーダー&デュアルコーデック記録」により4K&AVC Intra100やProResHQ& AVC Intra100と言った具合に4KとHDが混在する撮影でもバックアップ含め効率的なワークフローが構築できます。簡単なインタビュー撮影などでもパッと持って行って撮影できるユーザーライクな使い勝手も魅力のひとつですね。今回2台導入し、当社オリジナルのハーフミラーリグとの組み合わせで4K3Dコンテンツにも対応できます。現場を選ばない、本当にオールラウンドなカメラです。
これまでもHD撮影できる4Kカメラは色々出ていますが、HDでの撮影時にはモアレやジャギ―などが目立ち、画質に不満がありました。Varicam35だとその点もクリアになっておりHD撮影でも非常にクオリティが高く満足しています。
そうですね、ただVaricam35はまだ発展途上のカメラであると思っています。最近(2015年3月現在)12bit:4K/UHDや60~120PのVFR、ProResHQ対応となるバージョンアップがあり、今後もレコーダーとのセパレート運用やRaw対応などさらにオールラウンドに対応できるカメラになるだろうと期待しています。
有限会社 極楽映像社
代表取締役 野澤 啓様
最新の技術を駆使して作品をトータルコーディネートしていく映像制作、技術会社。
〒142-0043 東京都品川区二葉1-15-14極楽映像社ビル
TEL 03-5788-5778 FAX 03-5788-5779
有限会社極楽映像社WEBサイト