導入事例

中継車導入事例 : 大阪芸術大学放送学科様

新型中継車を導入した経緯を教えてください。

大阪芸術大学放送学科は2004年にSDの中継車を導入し、学内実習として中継番組を制作する概念の指導や、学外実習などで公共性の高いイベントに向けて中継技術協力を行って来ました。

しかし、導入から10年が経ち、機材や車体にも傷みが出てきましたので、車体から作り直しハイビジョンのシステムへ更新した次第です。

中継車の特徴をお聞かせください。

学内の実習で使うことはもちろんですが、学外に出て行く中継車であることにも配慮しました。学外で使うということは、プロの方々と一緒の現場で使うことが想定されますので、誰に見られても恥ずかしくない仕様を考えました。

特徴としては、インターネット回線を用意すれば、中継車で撮影した映像をすぐにインターネット配信できるIP伝送装置(Teradek)を搭載しています。高さ8mの電動ポールはリモコンカメラの設置や、見通しがきく範囲では5GHzの無線伝送装置(理経/alvarion)を使うことが出来ます。また、これまでビジョン出しの業務を担当することが多かったため、そのやりやすさに拘りました。システムにはラップトップ型ノンリニア編集システム(Grass Valley/REXCEED X15LT)を接続することが可能で、スイッチングしている映像をダイレクトにキャプチャ(同時収録)し、ハイライト的に編集して、すぐに送出することも出来ます。このほか、キャラクタージェネレーター(朋栄/EzV-200HS)も備えています。

中継車の設計でこだわった点はありますか?

ボディーサイズは、車長6,300mm×車幅2,270mm×車高3,100mmで機動性の効く取り回しのしやすいサイズとなっています。決して大きいとは言えないこのボディーに、教材としての役割を果たす為には、オペレートする学生はもちろん、指導教員も乗らなければならず、車内にたくさんの人が入れるようにする必要がありました。折畳式のサブ卓を収納すれば一人分のスペースが確保できます。また、小型ラックを採用したことで徹底した空間の有効活用を図ることができ、最大9人が乗車できる中継車となりました。人がたくさん乗っていたとしても、前方二カ所、後方一カ所に出入り口を設けているので、ストレスのない人の出入りが可能です。それから、助手席には折畳式のテーブルを取り付け、停車中の簡易作業を可能にするなどして、無駄なスペースを極力なくしました。

この中継車には、実習に必要な機材しか搭載していません。学外で運用する際は追加機材を持ち込むことが想定されますので、そういったスペースも考慮して設計しています。

どのように運用していますか?

放送学科での授業はもちろん、短期大学部伊丹学舎(兵庫県伊丹市)に設置しているメディア・芸術学科の授業でも使用しました。

学外では、5月5日(火・祝)と6日(水・祝)に朝日放送が主催した『ABC感謝祭2015マイドほたるまち!』において、初めて運用しました。ABCホールのサブ(副調整室)として使用し、ホールの模様を中継車でスイッチングし、ホール外のビジョンへ投映したり、特設ブースを設けて小学生を対象にしたニュースキャスター体験を実施しました。中継車で収録した映像はABCニュースや朝の情報番組でオンエアされました。

7月には、クラシック専用のいずみホール(大阪市中央区)で行われたコンサートを収録。『第39回全国高等学校総合文化祭2015滋賀びわこ総文』では放送部門の会場でスクリーン投映を行いました。

このほか、舞台芸術学科の定期公演(シアターBRAVA!)や演奏学科のコンサート(フェスティバルホール)も収録しました。大阪芸大では、2007年に大阪芸術大学テレビ(OUA-TV)を開局していて、中継車で収録した映像は、大阪芸大グループから発信するアート情報番組『大阪芸大テレビ』(15分 奈良テレビ・サンテレビ・テレビ和歌山)で放送しています。これまでSD中継車だったために出来なかったことが、HD中継車で可能になりました。

 

運用しての感想をお聞かせください。

ここまでのところ、思い描いた通りの運用が出来ていて大変満足しています。

学生も中継車が最新のものになったということでテンションが高く、中継実習を希望する学生が増え、学習意欲が高まっているように感じています。今後も放送学科の顔として様々な場面でこの中継車を有効活用し、学生のスキルアップに繋げて行きたいと思っています。

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