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KDDIネットワークセンター 48面ビデオウォール大画面モニター・運用監視システム 導入事例:KDDI株式会社 様

KDDI は、さまざまなサービスの効率的で統合的な運用と、より安定した通信サービスを提供する、先進サービス運用拠点「KDDIネットワークセンター」を 2021年7月に開設しました。 この拠点は、5Gネットワークの展開や、大規模自然災害時の安定した通信サービスの維持や迅速な復旧を行うための施設です。

中でも今回、監視室に導入された縦約2m×横約20mの48面ビデオウォール大画面モニターは、運用・監視に必要なさまざまな情報がリアルタイムに表示される重要度の高いシステムと言えます。

この度、監視室に導入した機器の特徴や運用へ至るまでの経緯について、ご担当者に伺いました。

《ご担当者》
KDDI株式会社 エンジニアリング推進本部 運用管理部 ネットワーク強靭化推進室
マネージャー 三垣 修一 氏

《インタビュアー》
三友株式会社 営業事業部 システムビジネス営業部
山口 航輔

「KDDIネットワークセンター」の中核となる監視室を新設された経緯についてお聞かせください。

三垣氏:今後起こるかもしれない激甚災害時に迅速に対応することができるよう、新しい拠点を作る必要性がありました。今回完成したネットワークセンターと、これから着工する拠点に分散してオペレーションする事が目的です。

監視室のシステムの特徴についてお聞かせください。

【運用・監視に必要な情報をリアルタイムに表示する、48面ビデオウォールの大画面モニター】

三垣氏:監視室前方に配置された縦約2m×横約20mの大画面モニターシステムは、監視室にいるすべてのメンバーの運用・監視業務に必要なさまざまな情報がリアルタイムに表示されます。

このモニターシステムは48面のビデオウォールになっています。 今回、モニターにベゼルが極力ないもの (世界最薄レベル0.44mm ※1) を採用しました。 さらに、大画面が湾曲した作りになっています。 隙間をmm単位で調整し、48面がバランスよく、歪みなく設置されています。 時間のかかる作業でしたが、綺麗に取付ける事が出来ました。

監視室では、この場所にいるすべてのメンバーが重要な情報をリアルタイムに把握できる環境が求められます。ですので、モニターの選定や設置形状などの工夫は、運用時にモニターの表示を視覚的に見やすくする上で、大切な要素となります。
※1. 世界最薄レベル:マルチ液晶モニターとして。0.44mm均一ベゼル。2021年8月当社調べ

【拠点間を繋ぐIPカメラシステム】

EIZOのIPデコーディングボックス(DX-0211-IP)とAXISのIPカメラ(3248-LV, M5065)を使用し、大画面モニターへの映像表示が可能です。 ネットワークセンターには5台の4Kカメラが設置されており、ズームやパン等の操作で、センターの状況が確認出来ます。

EIZO DX-0211-IP ▶︎メーカーサイトへ

AXIS 3248-LV, M5065▶︎メーカーサイトへ

また、EIZOのIPデコーディングボックスであればPCレスかつシンプルな構成で他拠点とのカメラ映像を複数同時表⽰ができるので、全国の各拠点のカメラ映像をネットワークで接続し、共有できる点も大きな特徴の1つです。 各拠点にある複数のIPカメラとDX0211-IPを接続し、大画面モニターへ4Kの解像度で出力しています。

【140もの多彩な映像ソースを管理する Ross Video スイッチャー】

このモニターへ表示する映像ソースは140ほどあります。 将来的に使用するものも考慮すると、インプットソース数の計算は設計時から複雑になってきます。
今回、機器選定時に今後の冗長化分を含めると、構成上、大型のスイッチャーが2台、マルチビューアが2台ないと足りない試算になりました。スイッチャーを Ross Video Ultrix‐FR5 の選定に至ったのは、単独でマルチビューアーが出せるという部分に大きな必要性があったからです。

Ross Video Ultrix‐FR5 ▶︎メーカーサイトへ

また、このシステムではソースの1つとして、KVMスイッチを使用し、サーバーとなるPC(別フロアにある)をコントロールしてモニターに映像を出力しています。重いデータでも、鮮明に表示されています。

【iPadの操作システム】

入力ソースが多い為、分かりやすいように整理されています、またUIも使いやすい印象です。 自社内でシステム構築をしていただいている為、ソフトウェアのクオリティコントロールがしっかりとできており安心感が伝わってきました。

【オーディオシステム】

PCからTeamsを使用し、そのままマイクスピーカーへ入れるというのは課題でした。

これまでアナログでやっていましたが、 Dante《ダンテ》方式を提案いただき簡単に実現できたことは大きなメリットでした。
Danteアダプターを使用し、Teamsと高音質マイクスピーカーとの連携が可能になりました。

【監視卓、オフィススペースを支えるEIZOの4Kモニター】

監視卓やオフィススペースはEIZOの4Kモニターを導入しました。 目が疲れにくく、壊れにくい、標準消費電⼒は僅か10W、マルチ機能やEIZOの持つ高品質と5年間補償が導入の決め手となりました。

■ 導入製品
FlexScan EV3285-F
FlexScan EV2785-F
FlexScan EV2460-F
DuraVision DX0211-IP
▶︎各メーカーサイトへ

山口:モニターの搬入、設置の際も一工夫ありました。

三垣氏:設置の際に、ケーブルなど不要な付属品が余り、その多くが廃棄処分となることが課題でした。
今回の導入では、スタンドレス、同梱ケーブルレス、集合梱包仕様 など、環境にやさしい納品パッケージ仕様で搬入いただいた為、運送コストの抑制、作業時間の短縮、廃棄ゴミの削減にもつながりました。

今回のプロジェクトでこだわった部分はありますか?

システム全体を管理する上で、壊れた時にいかにすぐ復旧できるかが大切なポイントになります。 それは、これだけ複雑なシステムをどうシンプルに作り上げるかが重要で、こだわったポイントの1つです。

もう1つは、モニターの画質や音声の音質といった、この新システムを運用する上で絶対に品質を落としてはならない部分です。ですので、全て4Kに統一した事はこだわったポイントです。

今回、施工サイドとコストやリスクを共有しながら最終的に4Kで完成する事ができました。 5年後も十分使えます。

サーバーラックの拡張性も将来の増設を考慮し、余裕を持たせた構成になっています。

今回のプロジェクトを振り返って

山口:今回、リモートワークの状況下、Teamsなどを使い、協議内容を適時決めていくという今までにない進め方でした。 結果的には、これまで以上に細やかな会話ができたと感じています。

三垣氏:綿密な打ち合わせがあってこそですが、プロジェクトが進みながら好転していった事が多かったように思えます。 結果的に想定していた完成形に近いクオリティは落とさず、最短で完成しました。

この映像システムは、画像、音声、通信、IP制御、マイク、スピーカー、カメラなど、それぞれの高度な技術要素を熟知していないと完成しません。施工面では、藤本電業様、映像システムのトータルコントロールは三友様とそれぞれ各分野のエキスパートが期限内に知恵を絞り、構成図、工程表に落とし込んで、形にできたという事が今回の良かったポイントです。

山口:三垣様、ありがとうございました。

■ご協力
KDDI株式会社
ホームページ:https://www.kddi.com/
KDDIは日本の国際通信のパイオニアとして、前身である国際電信電話 (KDD) 設立以来、60年以上にわたり、日本と世界190カ国以上を通信でつないできました。無線・衛星・海底ケーブルなどで構築されたKDDIの高品質で高信頼度の国際通信ネットワークは、ビジネスや暮らしにおいて快適なコミュニケーション社会を支えています。

≪参加≫
AVシステム設計   : 三友株式会社
モニターメーカー   : EIZO株式会社
元請施工管理     : 藤本電業株式会社

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