当社で ”8K編集システム” を初めて導入したのは2019年の3月です。それ以来、BS8K放送の番組を中心に、およそ50タイトル制作させていただいています。
その中で課題も見えてきました。8Kは4Kよりも編集期間がさらに掛かりますし、編集作業以外にもレンダリングやコピー作業のために編集室を占有します。そのため2作品同時に進行しなければいけない場合は、お客様に日程変更をお願いする必要があります。
8K対応の部屋を2式にする事で、安定運行をしつつお客様のニーズに応える事ができると考えました。
-2019年導入8K編集室 (EDIT3)-
昨年、EDIT3に8Kシステムを導入した時から、 ”DaVinci Resolve” をメインの編集機にするという部分は変わっていません。
今回の大きな変更点は、メインマシンを ”Mac Pro” にしたということです。
8Kのオフライン編集をMacの ”DaVinci Resolve” で作業することが増えてきており、オンライン編集も同じMac環境下でやることで無駄なコピー作業や変換が無くなり、オフラインからオンラインまで一気通貫なワークフローが組めます。
これまでも迅速なワークフローが売りでしたが、さらに効率化できたことが大きなポイントです。
また今回は、限られたスペースにこじんまり納まっているのも、驚くべきところなのかなと思っています。マシンルームも一見Macがあるだけみたいに見えますし、8Kって言うとかなり大掛かりなシステムのイメージがあると思うのですけど、4Kとほとんど変わらないのかなって思えてしまいます。
SONYの8Kモニターは発売してすぐのタイミングで設備することができました。これで試写をするとクライアント様からの評判が実によいですね。
また、EDIT3と今回増設したEDIT5、2つの8K編集室をパッチ盤で操作することで、違う環境からも操作ができ、作業を進められるので、途切れない編集作業が可能になります。
-EDIT5 主な仕様-
編集機 ・Mac Pro / Blackmagic Design DaVinci Resolve
マスモニ ・SONY 4K HDR 有機EL BVM-X300
ゲストモニター ・85V型クライアントモニター SONY KJ-85Z9H/BZ
8Kはまだまだこれから需要が増すと考えています。それはテレビだけではなく、サイネージや、医療関係でも注目されていますよね。そのように様々な分野で8Kの解像度を活かしたコンテンツが増えていくのだろうと思います。それらを活かして取り組んでいくと、スタッフのスキルアップにも当然繋がりますし、最終的に番組自体の品質向上にも貢献できると思っていますので、引き続きこの高精細というものを事業の柱にしていきたいと思っています。
株式会社 日テレ・テクニカル・リソーシズ
ポスプロ技術センター ポスプロ技術部
担当部長
福田 豊 様
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